正直なところ、私は掃除がそれほど好きではありません。
大嫌いというわけではないけれど、できることなら後回しにしたい。気づけば休日の最後に「ああ、今日もちゃんと片付けられなかったな」と、少しだけ自己嫌悪に陥ることもありました。
平日は仕事で慌ただしく、帰宅してからは食事をしてお風呂に入るだけで一日が終わってしまう。洗濯物は少しずつ溜まり、床にはホコリが目立ち始め、キッチンもなんとなく雑然としていく。
「そろそろちゃんとしないと」と思ってはいても、時間も気力も追いつかない。
そんな日々の中で、あるときふと思いついたのが、「掃除そのものを誰かにお願いする」という方法でした。
最初は、かなり抵抗がありました。家事を人に頼むのは贅沢なのではないか、自分でやるべきことをお金で任せるなんてどうなんだろう、と。
それでも思い切って一度利用してみたところ、その考えは大きく変わりました。
今回は、実際に家事代行サービスを利用してみて感じたことと、「時間を買う」という考え方について書いていきたいと思います。
休日なのに、掃除だけで一日が終わってしまう
休日の朝。
本当ならゆっくりコーヒーを飲んだり、好きな本を読んだり、映画を観たりしたいはずなのに、最初に目につくのは部屋の散らかりです。
床に落ちた髪の毛、シンクの水垢、溜まった洗濯物。
「まずこれを片付けないと落ち着かないな」と掃除を始めると、気づけばお昼を過ぎていることも。
そこから洗濯をしたり、日用品を買いに出たりしているうちに、あっという間に夕方です。
ようやくひと息つける頃には、もう何かをする気力も残っていない。
そしてふと、「今日って結局、何してたんだろう」と思ってしまうんです。
休みだったはずなのに、まったく休めた感覚がない。
この小さな虚しさが、意外とストレスになっていました。
掃除は生活するために必要なことですが、私にとっては積極的に楽しめる作業ではありません。
やっても当たり前、やらなければ気になる。
だったら、この部分を少しラクにする方法はないのかな、と考えるようになりました。
「家事を人に頼むなんて贅沢」と思い込んでいた
家事代行というサービス自体は、以前から知っていました。
ただ、自分が利用するものだとはあまり思っていなかったんです。
仕事がものすごく忙しい人や、子育てで手が回らない家庭などが使うもの。そんなイメージがあり、ごく普通に暮らしている自分がお願いするのは、少し贅沢な気がしていました。
どこかでずっと、
「掃除くらい自分でしないと」
と思っていたんですよね。
でもあるとき、考え方が少し変わりました。
通信費やサブスクについては「無駄がないか」と定期的に見直すのに、自分の時間についてはほとんど価値を考えていなかったことに気づいたんです。
お金はまた稼ぐことができます。
でも、一度過ぎた時間は戻ってきません。
そう考えると、「自由な時間を作るためにお金を使う」という選択も、実はかなり合理的なのではないかと思えるようになりました。
初めてお願いした日は、少しだけ落ち着かなかった
そうして実際に申し込んでみたものの、当日はちょっと緊張しました。
他人を家に入れる機会はそれほどありませんし、「散らかった家だと思われないかな」「何をしていればいいんだろう」と、妙にソワソワ。
ところが実際に来てくれた方はとても自然で、必要なことだけ確認すると、すぐにテキパキと作業を始めてくれました。
余計な会話をする必要もなく、こちらが気を遣うような場面もほとんどありません。
その様子を見ていて、単純に「プロってすごい」と思いました。
自分だったら途中で休憩したり、別のことが気になったりして時間がかかるところを、迷いなく効率よく進めていく。
しかも、作業が早いだけではなくとても丁寧です。
見ているうちに、「これは自分で頑張るより、お願いしたほうがずっとラクかもしれない」と感じるようになりました。
掃除が終わったあとの部屋に感動した
そして数時間後。
作業が終わった部屋を見たときは、想像していた以上に感動しました。
床はすっきりきれいになり、キッチンのシンクもピカピカ。浴室の気になっていた水垢もなくなっていて、部屋全体が明るくなったように感じました。
思わず「こんなにきれいになるんだ」と笑ってしまったほどです。
もちろん普段、自分でも掃除はします。
でも、仕上がりの細かさがまったく違いました。
自分ではつい後回しにしてしまう場所まできちんと整っていて、まるでホテルの部屋のような気持ちよさ。
掃除が終わった空間に座ったとき、驚くほどリラックスできたのを覚えています。
部屋の状態って、思っている以上に気持ちへ影響しているんだなと実感しました。
掃除をしなくていい休日は、思っていた以上に自由だった
家事代行を利用して一番大きく変わったのは、やはり時間です。
掃除をしなくていい休日というのは、想像以上に自由でした。
朝起きたらそのままゆっくりコーヒーを飲み、本を読んだり、気が向けば散歩に出たり。
帰ってきてからソファでのんびりしても、「まだ掃除してない」という罪悪感がありません。
それまでの休日は、実際に掃除をしていない時間であっても、頭の片隅にはずっと「あとでやらなきゃ」というタスクが残っていました。
それがないだけで、気持ちの軽さが全然違います。
時間が増えたというより、時間を自由に使える感覚が増えた。
それがとても大きな変化でした。
「時間を買う」という視点を持つようになった
家事代行を利用してから、お金に対する考え方も少し変わりました。
それまでは、できるだけ支出を減らすことばかり考えていた気がします。
でも今は、「どこにお金を使えば、暮らしがラクになるのか」という視点も大切だと思うようになりました。
数千円を支払うことで、何時間かの自由な時間が生まれ、部屋もきれいになり、さらに「掃除しなきゃ」というストレスまで減る。
そう考えると、単なる出費とは少し違います。
自分の時間や心の余裕を作るための使い方だと思えば、私にとっては十分価値がありました。
すべてを自分ひとりでやらなくてもいい。
苦手なことや負担になっていることは、ときには誰かに頼ってもいい。
そう思えるようになったことも、家事代行を利用して得た大きな変化です。
まとめ。掃除を手放したことで、暮らしに余白が生まれた
以前の私は、「家事は自分でするのが当たり前」だと思っていました。
でも今は、すべてを自分で抱える必要はないと思っています。
やらなくてもいいことを手放して、その分の時間を好きなことに使う。
そのほうが、自分にとってはずっと満足度の高い暮らしでした。
部屋がきれいだと気持ちも整いやすくなりますし、時間に余裕があるだけで、日々のイライラも少し減ります。
たった一度家事代行を利用しただけでも、「時間にお金を使う」という考え方を知れたことは大きな収穫でした。
もし休日のたびに掃除や家事で一日が終わってしまい、「全然休めていないな」と感じているなら、一度だけでも誰かに任せてみるのもひとつの方法です。
家事を外注することは、必ずしも贅沢ではありません。
自分の時間を取り戻し、暮らしを心地よくするための選択肢のひとつです。
きれいに整った部屋と、自分のために自由に使える時間。
その両方があるだけで、毎日の心地よさはずいぶん変わります。
そんな「時間に余白を作る暮らし方」も、これから粋ライフで少しずつ紹介していきたいと思います。
