紙の漫画を全部手放して電子書籍にしたら、部屋もお金もスッキリした話。身軽な暮らしの始め方

いつの間にか、部屋のいろいろな場所を占領していた大量の漫画。

本棚には収まりきらず、床には単行本が積み重なり、クローゼットの奥には漫画を詰めた段ボール。引っ越すたびに「こんなに重かったっけ……」と思いながら、何度も運んできました。

どれも好きで買い集めたものだったはずなのに、気づけば「大切なコレクション」というより、少しずつ「荷物」に近い存在になっていたんです。

30代になってから、暮らしに対する考え方も少しずつ変わりました。もっと身軽に生活したい。掃除しやすく、すっきりした部屋で過ごしたい。そして、本当に必要なものや好きなものだけに囲まれて暮らしたい。

そこで思い切って決断したのが、紙で持っていた漫画を手放し、電子書籍へ切り替えることでした。

もちろん最初はかなり迷いました。でも結果的には、やってよかったと思っています。部屋がすっきりしただけでなく、お金の使い方や気持ちにまで変化がありました。

今回は、長年集めてきた紙の漫画を卒業し、電子書籍中心の生活に変えてみて感じたことをお話しします。

気づかないうちに本棚が部屋の“圧迫感”を生んでいた

もともと私は、かなりの漫画好きです。

学生の頃からお気に入りの作品を少しずつ集め、新刊が発売されれば買い足す生活を続けていました。何百冊もの漫画がずらっと並んだ本棚を見るのが好きで、ちょっとした自慢でもありました。

ところがある日、部屋の片付けをしていたとき、ふと感じたことがあります。

「この本棚、なんだか圧迫感があるな」と。

もちろん実際に重いのですが、それ以上に気になったのが、視界に入ってくる物の多さでした。たくさんの背表紙が並んでいるだけで部屋が雑然として見えるし、掃除をするにもひと苦労。ホコリも溜まりやすく、きれいな状態を保つのも意外と大変です。

それなのに、改めて考えてみると、全巻揃えている作品でも頻繁に読み返しているわけではありません。年に一度開くかどうか分からない漫画のために、部屋の大きなスペースを使い続けている。それって本当に必要なのかな、と思うようになりました。

大好きだった漫画が、いつの間にか「場所を取る物」になっていた。

そう気づいたことが、手放してみようと思った最初のきっかけです。

段ボールに漫画を詰めながら、少しだけ寂しくなった

とはいえ、長い時間をかけて集めてきた漫画を手放すのは、思っていたほど簡単ではありませんでした。

一冊ずつ手に取っていくと、「これは学生の頃に夢中になった作品だな」「この漫画を読んでいた時期、こんなことがあったな」と、いろいろな記憶が蘇ってきます。

ページをめくるたびに思い出が出てきて、何度も作業の手が止まりました。

それでも「いつかまた読むかもしれない」という理由だけで残していたら、きっとずっと手放せないままです。そこで、本当に手元に置いておきたいものだけを少し残し、それ以外は思い切って段ボールへ詰めていきました。

部屋の中央に積み上がった箱を見た瞬間は、やっぱり少し寂しかったです。

でも、それと同時に感じたのが開放感でした。

「これだけの物を手放したら、もっと身軽になれそう」

寂しさよりも少しだけワクワクするような、不思議な感覚だったのを今でも覚えています。

電子書籍に切り替えたら“読みたい瞬間”にすぐ読めるようになった

紙の漫画を整理したあとは、自然と電子書籍を利用することが増えていきました。

それまでは「漫画はやっぱり紙で読むほうがいいのでは?」と思っていたのですが、実際に電子書籍中心の生活に変えてみると、想像していた以上に快適でした。

何より便利なのが、読みたいと思ったその瞬間に購入して、そのまますぐ読み始められること。

夜、ベッドに入ってから続きが気になってもすぐ読めますし、外出先でもスマホひとつあれば楽しめます。何十冊購入しても荷物は重くならず、当然ながら収納場所も必要ありません。

紙の漫画を買っていた頃に感じていた「もう本棚に入らない」「買いに行くのがちょっと面倒」といった小さなストレスがなくなりました。

その結果、漫画を読む回数は減るどころか、以前より増えたほどです。

同じ漫画でも、読む環境が変わるだけでこんなに楽しみやすくなるんだ、と感じました。

本が減って部屋が広くなると、気持ちまで軽くなった

電子書籍に切り替えて感じた一番大きな変化は、やはり部屋でした。

大量に並んでいた漫画がなくなると、本棚の圧迫感が一気に減りました。床に置いていた本もなくなり、掃除機をかけるのもラクに。視界に入る物の数が少なくなったことで、部屋にいるときの落ち着き方まで変わった気がします。

以前は物が多く、どこかごちゃごちゃして見えていた部屋も、少しずつホテルのようなシンプルな空間に近づいていきました。

家で過ごす時間が長くなればなるほど、部屋が快適であることの大切さを実感します。

外出先から帰ってきたときに「やっぱり家が落ち着く」と思えるだけでも、おうち時間の満足度はかなり違います。

漫画を整理しただけなのに、暮らしそのものまで少し整ったような感覚がありました。これは始める前には想像していなかった大きなメリットです。

電子書籍にしたことで、お金との付き合い方にも変化が

意外だったのが、お金の使い方にも変化があったことです。

漫画は一冊ずつならそれほど高く感じなくても、新刊が出るたびに何冊も購入していると、毎月それなりの金額になります。一年間で考えると、思っている以上に大きな出費です。

電子書籍の場合、サービスによってはセールやキャンペーン、クーポンなどを利用できることがあります。まとめ買いが対象になることもあり、タイミング次第では紙の本より費用を抑えて読めることもあります。

さらに、これまで持っていた漫画を買い取ってもらえば、ちょっとした臨時収入になることも。

「持っていること」にこだわるのではなく、「読みたい作品を楽しむ」という考え方に変えたことで、漫画に使うお金についても以前より意識するようになりました。

物を減らすことが、結果としてお金の使い方を見直すきっかけにもなる。

これは実際に手放してみて気づいたことのひとつです。

“たくさん持つ暮らし”より、身軽な暮らしが心地よくなった

以前の私は、物をたくさん持っていることに豊かさを感じていました。

本棚いっぱいに並んだ漫画や、隙間なく物が入ったクローゼット。それだけ自分の好きなものを持っているということが、どこか安心感にもつながっていたのだと思います。

でも今は、むしろ反対です。

自分にとって必要なものだけがある部屋のほうが、ずっと居心地がいい。掃除もしやすくなり、探し物をすることも減って、日々の小さなストレスまで少なくなりました。

そして、物を管理するために使っていた時間やスペースが減った分、自分が本当に好きなことに時間やお金を使いやすくなった気がします。

今でも漫画が好きなことは変わりません。

ただ、「好きだから物として所有しなければならない」というわけではないんですよね。

電子書籍という選択肢を取り入れたことで、“好きなものを身軽に楽しむ暮らし”に少し近づけたように感じています。

まとめ。好きなものだからこそ、軽やかに楽しんでいきたい

紙の漫画をまとめて手放すなんて、以前の私だったらきっと考えられませんでした。

それでも今振り返ると、思い切って切り替えてよかったと思っています。

部屋はすっきりし、お金の使い方について考えるきっかけにもなり、何より物に対する気持ちが軽くなりました。「こんなことなら、もう少し早くやってもよかったかも」と思ったほどです。

好きなものを手放すのには、やっぱり勇気が必要です。

でも、手放すことは必ずしも「好きなものを諦めること」ではありません。紙から電子へと形を変えても、好きな作品を楽しむことはできます。

もし今、本棚いっぱいの漫画を見ながら「そろそろ整理したいな」と感じているなら、まずは読み返していない作品から少しずつ見直してみるのもいいかもしれません。

暮らしは、ちょっとした選択ひとつで思っている以上に変わります。

すっきりした部屋のソファに寝転びながら、好きな漫画を好きなだけ読む。

そんな身軽なおうち時間が、今の私にとって心地いい休日の過ごし方になっています。